般若心経カクカクしかじか

般若心経カクカクしかじか - 般若心経の原典

般若心経の原典 その 0

般若心経の原典の原典というと、古代インドで作られた「大般若波羅蜜多経」で、 これは600巻にもわたる長いものであり、サンスクリット(梵語)で書かれています。 この中から抜粋し、これに陀羅尼(仏教の呪文)を付け加えたものが「般若心経」です。
これを漢文に訳したのが、あの「西遊記」で有名な玄奘三蔵(三蔵法師)で、 われわれが現在「般若心経」として唱えているのがこれです。

般若心経の原典 その 1

以下、代表的な流布テキストに句読点を施したものです。


仏説摩訶般若波羅蜜多心経
観自在菩薩行深般若波羅蜜多時、照見五蘊皆空、度一切苦厄。舎利子。色不異空、空不異色、色即是空、空即是色。受・想・行・識亦復如是。舎利子。是諸法空相、不生不滅、不垢不浄、不増不減。是故空中、無色、無受・想・行・識、無眼・耳・鼻・舌・身・意、無色・声・香・味・触・法。無眼界、乃至、無意識界。無無明、亦無無明尽、乃至、無老死、亦無老死尽。無苦・集・滅・道。無智亦無得。以無所得故、菩提薩埵、依般若波羅蜜多故、心無罣礙、無罣礙故、無有恐怖、遠離一切顛倒夢想、究竟涅槃。三世諸仏、依般若波羅蜜多故、得阿耨多羅三藐三菩提。故知、般若波羅蜜多、是大神呪、是大明呪、是無上呪、是無等等呪、能除一切苦、真実不虚。故説、般若波羅蜜多呪。
即説呪曰、羯諦羯諦波羅羯諦波羅僧羯諦菩提薩婆訶。般若心経


※出典:Wikipedia

般若心経の原典 その 2

以下、玄奘三蔵(唐三藏法師玄奘)が漢訳した原文です。


般若波羅蜜多心經

觀自在菩薩。行深般若波羅蜜多時。照見五蘊皆空。度一切苦厄。
舍利子。色不異空。空不異色。色即是空。空即是色。受想行識亦復如是。
舍利子。是諸法空相。不生不滅。不垢不淨不增不減。
是故空中。無色。無受想行識。無眼耳鼻舌身意。無色聲香味觸法。無眼界。乃至無意識界。
無無明。亦無無明盡。乃至無老死。亦無老死盡。無苦集滅道。無智亦無得。
以無所得故。菩提薩埵。依般若波羅蜜多故。心無罣礙。無罣礙故。無有恐怖。遠離顛倒夢想。究竟涅槃。
三世諸佛。依般若波羅蜜多故。得阿耨多羅三藐三菩提。
故知般若波羅蜜多。是大神咒。是大明咒是無上咒。是無等等咒。能除一切苦。真實不虛故。
說般若波羅蜜多咒即說咒曰
揭帝揭帝 般羅揭帝 般羅僧揭帝菩提僧莎訶
般若波羅蜜多心經


※出典:Wikipedia

般若心経の現代語訳

以下、Wikisource(ウィキソース)での般若心経 現代語訳です。


観音菩薩が、
深い「智慧の完成」とは何かを、[瞑想によって]探究していた時、
五つの構成要素(五蘊)は、みな空(無自性)であると明らかに見て、
すべての苦悩から解放された。
[――かつて仏陀は説かれた]
「シャーリプトラよ、
色は空である。
空は実に色である。
色は空に異ならない。
空は色に異ならない。
感覚(受)、概念(想)、志向作用(行)、識別作用(識)もまた同様である。
[感覚は空である。概念は空である。志向作用は空である。識別作用は空である。]
シャーリプトラよ、
すべての現象は空の相を持つものであるから、
生ずることもなく、滅することもない
汚れることもなく、清らかになることもない
増えることもなく、減ることもない
ゆえに空[という立場]においては、
肉体(色)も無く、感覚(受)、概念(想)、志向作用(行)、識別作用(識)も無い(自性を欠く)
六つの感覚器官(眼耳鼻舌身意)も無く、
六つの感覚対象(色声香味触法)も無い
眼で見た世界も無く、意識で想われた世界も無い
[苦の根源である]"無明"もなく、"無明"をなくす道も無い
"老いと死"も無く、"老いと死"を乗り越える道も無い
「生は苦しみである」という真理(苦諦)も無い
「苦しみの原因」という真理(集諦)も無い
「苦しみの滅」という真理(滅諦)も無い
苦しみを滅する方法(道諦)も無い
知ることも無く、得ることも無い
もともと得られるべきものは何も無いからである
菩薩たちは、「智慧の完成」に依拠しているがゆえに
心にこだわりが無い
こだわりが無いゆえに、恐怖も無い
間違った認識によって世界を見ることから遠く離れている。
三世の仏たちも「智慧の完成」に依拠したがゆえに
完全なる悟りを得たのだ。
それゆえ、この「智慧の完成」こそは
偉大なる神秘的な呪文であり、
偉大なる光輝ある呪文であり、
これを超えるもののない呪文であり、
これに並ぶもののない呪文である。
すべての苦しみを除いてくれ、
真実であり、すこしも偽りがない。
では、「完全なる智慧」をあらわす呪文を示そう、
ガテー ガテー パーラガテー パーラサンガテー ボーディ スヴァーハー


※出典:Wikisource